• 長野県議会で発言している高見沢敏光

  • 定例会・代表質問・一般質問 - 長野県議会議員 高見沢敏光

  • 長野県議会で高見沢敏光がおこなった定例会・代表質問・一般質問の内容を掲載。


平成23年2月定例会・一般質問

1:地球温暖化に伴う農業被害対策等の支援について

 小諸市において回収された「コガモの死亡個体」の検査結果において、「鳥インフルエンザウイルス」が陰性であったことは、周辺地域にとっても本県にとっても安堵したところであります。死亡個体発見以降の、佐久地方事務所・佐久家畜保健衛生所・林務部野生鳥獣対策室・農政部園芸畜産課におかれては、それぞれの機関において機敏・迅速な対処・対応が適切に行われたことに対しまして、評価すると共に感謝するものであります。
 農業は自らの責任や不始末がない場合においても、このように自然的災害は避けることはできません。昨年は特に「猛暑」が続き、佐久地域においても地球温暖化に起因する黒班細菌病が発生し、はくさい・グリーンボール・キャベツなど全体で184haに及ぶ発生が見られ、圃場によっては全滅に近いような情況も見られたと報告されています。
 農業改良普及センターでは、地元JAや関係者と連携し対応していただいたところでありますが、新病害虫だけに即効性ある処置方法がないとも伺っています。
 また、レタスの根腐れ病が、猛暑に起因するか定かではありませんが、東信地方では、今までなかった「根腐れ病レースⅢ」が見つかり、その対策に苦慮しているとも報告を受けています。
 全国的にも有数な高原野菜の一大産地でもあり、本県の園芸野菜農業にとっても甚大な被害になる前に、しっかりした対策が望まれているところです。

 また、本県では農業に対する支援策は、きめ細やかに実施されているところでありますが、主に新規就農支援や、新しい農機具等の購入等については手厚い支援策があります。しかし、農機具等の修理修繕等への支援策は十分でありません。県も昨年来、切れ目のない経済対策を実施してきているところでありますが、県が進めている中小企業向け金融支援策と同様に、経済対策は専業大規模農家にとっても必要とされています。農業用資材等の高騰している中で、農機具の修理等も多額な金額が要するため、農家の経営を大きく圧迫しています。農業改良普及センター等を通じ、健全な営農活動の指導を進めている県としても、農業の安定経営を目指す意欲ある農家に対し積極的に支援していくべきと考えます。

1−1−1
 県は、地球温暖化に起因すると思われる、野菜等の新病害虫などの被害状況をどこまで把握されているのか、農政部長にお伺いいたします。

1−1−2
 今年も、圃場内の細菌の濃度は高まっていると思われるが、新病害虫及び「根腐れ病レースⅢ」に対する、防除対策等の対策計画はどのようになっているか。また、これらの対策にかかる費用は来年度予算で手当ができているのか、それらの対応について農政部長にお伺いいたします。

1−1−3
 計画的な健全営農を目指す意欲ある農家に対し、簡便な申請手続きにより低利子の融資制度など、企業向けの経済対策と同様に、農機具の修理修繕等に対しても、農家の利用しやすい金融支援策について、県も積極的に行っていくべきと思うが、農政部長にお伺いいたします。

1−1の再質問
 金融支援策については、ご答弁いただいたように農業者の皆さんに、周知徹底をはかり、農業経営が円滑にいかれるよう、ご配慮を願います。
 「黒班細菌病」及び「レタス根腐れ病レースⅢ」について、積極的に対策を講じられていることに感謝いたします。ただ、これらの病害虫等は現在行われている対策だけで、来年度の被害を防ぐことはできるのか心配です。また、レタス等の耐病性品種の育成のめどはどうなっておられるのか。二点について再度、農政部長にお伺いいたします。

1−2
 新病害虫の対策については、現状において防ぐ具体策は乏しいといわざるを得ない状況です。野菜の一大産地を保持するために、農地の地力を高めることも有力な対策の一つとも言われています。南佐久地域では野菜圃場の周辺に畜産農家が多く存在しています。そこから出る排泄物は年間6000トンにもなり、適正処理しなければなりません。せっかく地元にある資材でもある、その畜産農家から出る排泄物を有効利用・活用し、それぞれの農地にあわせた堆肥作りを行い、圃場の地力アップと共に環境に優しい循環型農業を目指すべきと考えます。あわせて、新病害虫に対応できる圃場作りをすることによって、野菜の一大産地を守り、農家所得のアップにつなげ、自信を持って次代を担う後継者に、つなげられる産地とすることもできます。

 農政部長の議案説明書の中にも、「環境保全型農業直接支払い事業」により、地球温暖化防止、生物多様性保全に効果の高い営農活動に取り組む農家を支援し、環境と調和した農業をいっそう推進していくとされていますが、今後も地球温暖化現象により異常気象は続くと思われますので、県としても今こそ、積極的に支援策を講じるべきと考えます。

1−2-1の再質問
 堆肥を利用しての地力増強を図るには、堆肥場設置が望まれています。しかし、堆肥の二次処理をするために汚水処理等を行うなど、施設設置には100㎡当たり概ね400万円の設置費用がかかり、農家の負担は大きく、農家経営に大変な重荷となります。国の確固たる農業政策方針が定まらない現況で、本県の園芸産地を守り育てるために、県も積極的に支援策をとりいれるべきと考えます。この場合、個々の農家に支援でなく、圃場が集約している地区ごとの単位で設置を希望する場合、設置費の一部支援をするべきと提案させていただきますが、農政部長のお考えを伺います。

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2:一括交付金の配分の考えについて

 地区ごとに堆肥場の設置の支援が可能とのご答弁を頂き、心強く感じています。
 設置が進めば、地力増強により、病害虫に強い圃場作りと、美味しい高原野菜としての産地保持につながることになります。
 関係市町村と連絡を密にしていただき、出来る限り来年度から設置が可能となるよう、一層のご努力を願うことを期待いたします。

2-1
 私は以前の質問において、食糧の安定供給のために、全国の消費者から頼られている、本県の産地の責任において、農道・水路などの農業用施設や、保冷施設など老朽化してきている農業用施設等の更新・整備に対しても、「農山漁村 地域整備交付金」を活用すべきと県の考えを質してきました。県も県内景気の回復と経済環境の改善に向けて、村井県政に引き続き阿部県政においても、経済の下支えをするために経済対策を決め細やかに実施され、県内の社会資本整備向けの事業執行により、着実にその効果が現われ来ています。しかし、県内経済は完全に回復しているものではありません。引き続き経済対策を実施していくことが望まれています。
 そのような中で、政府は来年度予算で、地方向け投資的補助金3兆617億円のうち、一括交付金として5120億円を計上ししています。国交省関係の社会資本整備総合交付金や、農水省関係の農山漁村地域整備交付金など、8省庁9つの補助金を一括交付金化の対象としています。国の11年度予算案を見ると、社会資本整備総合交付金では、現行交付金のほかに3760億円を一括交付金に、農山漁村地域整備交付金も現行の交付金のほかに、1090億円を一括交付金としています。
 本県の今年度の歳入計画では、従来の補助金を想定しての予算組みをされているとのことです。やむを得ない措置であると考えますが、今後、国会の成り行きは未だ不透明感はありますが、国会において予算が可決された場合、一括交付金分については、県において予算配分をされることになります。社会資本整備や農山漁村地域整備等、一括交付金の予算配分の考え方によっては、県内産業経済や県内農業に大きく影響がでることも考えられます。

2-1-1
 一括交付金が国会で可決された場合、平成23年度については、国が対象事業を指定しているところでありますが、本県としては、どの事業に重点的に一括交付金をあてるお考えでしょうか。また、もし国会において予算が可決されなかった場合、これらの歳入の手当はどのように考えておられるのか。歳入の手当ができなかった場合はどのように対応されるおつもりか、それぞれ、知事のご所見を伺います。

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3:人口減少社会に向けて

 国の予算がどうなるか不透明な状況下で、確かに予測も困難であることも理解できます。しかし、本県で待たれている社会資本整備や農業基盤整備等の要望は切実な願いでもあります。国の情報を的確に把握して頂き、本県の経済・農業に対する影響を最小限に食い止めていただくよう要望しておきます。

3-1
 平成の合併が一段落しましたが、本県では小規模ながらも自立をめざすと判断をされた町村が多くあります。小規模町村にとって人口減少問題は、産業・教育・商工業・年金・危機管理など、すべてに影響するだけに深刻であります。この頃発表された国勢調査の速報値の報告からも、地方の人口は減少に拍車がかかり、地方経済が一段と縮小するとの懸念が強まっていると、解説されています。住民の安心安全で豊かな生活を守るために、また地域経済を活性化させるためにも、これ以上の人口減少に歯止めをかけることが必要であります。
 知事も今定例会の提案説明で、長野県でも、今後20年間で総人口が約30万人減少が見込まれると予測数値を示され、高度成長期を上回る人口構成の急激な変化が間近に迫っており、どのような社会を築いていくのかが大きな命題となっている。と現状認識を述べられておられました。そのために新しい県政の進路を定めるのに一刻の猶予も許されないと、県の新しい中期総合計画を進めるとの、お考えを示されました。
 人口減少問題の根本的な施策は、本来国が長期的スパンの中で考えていかなければならない問題であると考えます。しかし、地方においても国と並行しながら、人口減少社会に向けて積極的に施策を講じなければならないことは、私も意を同じくしている一人であります。以前に質問いたしましたが、現行の中期総合計画は、まさにこの人口減少社会を念頭におき、その対策を柱に計画されていますが、本日は人口減少問題に焦点をしぼって質問します。  当面の人口減少をストップさせるために、定年を迎えた、あるいは定年となられた60歳代前半の夫婦が移住することによって、将来見込まれる行政負担を差し引いても、地域の経済波及効果が高いといわれています。現在も県では田舎くらし案内人事業として取組みを行っており、担当職員は適切に職務を全うされ、移住を希望する人達を丁寧に相談・ケアされ、定住に結び付けておられなど、一定の成果はあるものと理解しています。
 しかし、観光部内での移住支援はどうしても片手間的な取組みに感じ取れます。人口減少社会の現況の中で少しでも改善できるためにも、もっと積極的に事業の展開をするべきと考えます。
 私は、移住・定住においては、長野県は、極めて高いポテンシャルを有すると考えております。従いまして、現在取り組まれている「田舎暮らし案内人」の取り組みを、一層強化すると共に、できれば、現在の観光部から切り離して、しっかりした専門の組織をつくり、市町村やNPO、民間団体などと連携を深めながら、早急に取り組むべき課題と考えます。

3-1-1
 今後、移住・定住を積極的に進めていくにあたって、どのような考え方で進めるのか、また、今後の組織のあり方について、知事にお伺いいたします。

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4:まとめ

 人口減少社会に向けた取組みは、確かに困難を要する課題です。阿部知事は現状認識をしっかり受け止められ、知事が先頭で積極的に移住・定住に取り組まれる姿勢は、改善に向けて前進できるものと、評価させていただきます。観光部において昼間の交流人口等、県内に訪れる観光客や農業等の体験ツアー客を大切にもてなすことも、長野県に惹かれ関心を持たれることになることも確かでありましょう。
 しかし、県外者の移住・定住は、単に人口の増とするばかりでなく、経済波及効果もあるだけに、市町村との連携、NPOなど民間団体等との連携を図り、積極的に推進するためにも、目的を明確にし、事業を推進しやすい戦略的な組織を早急に設置し、取り組まれることを期待し、質問を終了します。

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