現在位置:ホーム»としみつTime'sトップ»記事別ページ

ガラス張りの県政を取り戻そう

 総務警察委員会による「情報公開問題集中審議」は、4日をかけて審議をしてきたが、疑問をすべて解明することはできないまま、今後も慎重審議をするとしてとりあえず第1幕を閉めた。そもそも、知事の後援会幹部から県職員への働きかけを記録した文書を、報道機関が公開請求したのに対し、公文書は不存在としたことに知事が関与したかに端を発した。また知事に知事部局以外の実施機関(議会・教育委員会など)に対する情報公開請求書も届けられていたことなど、「ガラス張りの県政」と言いながら密室政治・独裁政治を繰り返している知事の姿勢が問われたのである。
  本日の委員会でも感じた結論は、口裏あわせで嘘の連発だけであったということだ。情報公開問題の審議をしているというより、知事擁護の弁解をするために結果合わせをしているだけに感じた。田中県下水道公社理事長(当時専務理事)は、今まで岡部氏が提示した文書(以後Aと記す)は全く見たことも無い。しかも、県が提出した文書(以後Bと記す)を見て、これは公社の職員に作成させたものだ。とはっきり言っていたのに対し、今日は一転して「A文書は公社職員(当時の小林繁夫理事)が作成し、B文書は私が作成した。」と今までの答弁を360度逆転し訂正したのである。そのB文書は問題となっている「知事後援会幹部が働きかけをしていると思われる発言のやり取りの部分」を、自分が削除して作成したといいながら、小林理事が作成したA文書は後日になってから作成したものだとも言っている。なぜ削除してまでも作成しなければならなかったのか納得いく答えはなかった。自分が一部削除したといいながら(B文書)、元であるA文書を後で作成したなど、全く辻褄があわなすぎる。
 
 更に当時の下水道課長の田附氏にB文書を渡し、A文書はあとで渡したといっているが、実際にA文書に田附氏の印が押印された文書が、それぞれ回覧され岡部氏の手元に渡っている。A文書であろうがB文書であろうが田附氏に渡ってから、その文書がどのように処理されたのか分からずタイムスリップしてしまっている。そのうちに2つのファイルから見つかった文書はB文書であったのである。私は電話で当時下水道課職員であった職員に聞き取り調査をした。A・B両方の文書をFAXで移動先の職場に送り見てもらった。即返ってきた答えは「見た文書はA文書です」とはっきり答えてくれた。どうしてA文書ですかと聞いたら、B文書に削除されていた部分が間違いなくありましたからA文書です。と答えてくれた。それなのにファイルに収まっている文書はB文書である。

 田附氏も当初AとBの文書を見比べて、はっきりB文書は見たことがあるが、A文書は見たことが無いと答弁していたのである。しかしA文書に田附氏の押印された文書が実在したと報道されたら、自分の印が押されていたのだから「見たことが無いとはありえない」とわけの分からないことを言っている。そのうえ当初はA文書を見たこともないとまで明言していた。それなのにA・Bどちらの文書であろうが、それらの文書が自分の手元に来てからの扱い方、文書の行方はさっぱり分からないという。北原元秘書も同様にある部分ははっきり覚えているのに、核心に触れる部分は記憶がないという。真相の解明というより問題のスタートから不明朗な答弁で終始してしまっている。
 
 調査の相手が一番怖い田中知事であるために正直に答えられないであろう事は、職員であるだけに理解できないことはないが、一部の職員だけで情報を共有し、ガラス張りでない密室的な陰湿県政がまかり通っている事実を、県民のためにも明らかにするよいチャンスであるはずだ。質問している相手がその共有している一部であれば答えは出てこないかもしれない。いずれにしても、それらの関係者の発言や記憶が違いすぎること。2つの文書の存在や県の公文書の信憑性、知事後援会幹部による働きかけの有無、忙しい中調査してくれたが調査結果の信憑性、などなど多くの疑問や疑念があるが、総務委員会としては知事の出席を求め、答えを引き出す段階まで達していないと判断せざるを得なかった。明日からの本会議での代表質問や一般質問を通じ、それらが解明できることを願うが、今後も引き続き調査をすることとした。
 
  ただこの委員会で明確な答えを出さなかったことが、今後出したくもない驚くべき事実が出てくる恐れは十分ある。電子自体に突入している現在、電子メールなどを通じ一部の職員だけがわが世の天下人のつもりでいて、まじめな他の職員が仕事の意欲をなくすようなことが、これ以上続くことは長野県のためにも不幸なことである。この際しっかり良識のある者(県議会議員・県職員・自治体首長・県民)全てが、本当のガラス張り県政を取り戻すべきであろう。