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4日間の現地調査が終了 王滝村現調の報告

使用済み医療機器廃棄物処理の現場を調査

 6月8日 愛知県の共栄製鋼株式会社名古屋事業所で、産業廃棄物「特別管理廃棄物」処理システムを調査した。これはメスキュード処理システムと呼ばれる医療廃棄物処理であるが、大型電気炉の高温2000℃を有効活用し、産業廃棄物の焼却・溶融処理を行い、「再生利用」するものであり、完全なリサイクル事業である。
 
 元々この企業は鉄くずを大型電気炉で溶融し、鉄鋼製品にリサイクルする鉄鋼メーカーである。医療現場で一番処理に困っていた「注射針等」等を、医療現場で針と注射器などに分離せずに専用金属容器にそのまま投入し、更にドラム缶に入れ、完全密閉したものを工場に搬入し、ドラム缶のまま高温2000℃以上で完全溶融処理され、当然金属部分は鉄鋼2次製品としてなり、スラグは路盤材として販売されている。したがって埋め立て処分するものがないシステムになっている。従って法的には「中間処理」の段階で廃棄物の処理がなされてしまい、最終処理が鉄鋼製品としてリサイクルされるという流れになる。
 
 早速出身地の佐久穂町町立病院等に紹介しようと思ったら、すでに契約していた。使用された医療機器の処理で、医療現場ではたびたび「針刺し事故」など多発されており、県でも使用済み医療機器の適正管理と適正処理に向けて検討してみる必要があると感じた。

王滝村の現況を調査

6月9日 王滝村で政務現地調査を行った。王滝村が村財政危機に陥っており、「財政再建団体」となる可能性が見えていることと、その状況の中で村民が村議会に対しリコール運動も行われている。それらの実態を出来るだけ各層の村民と意見交換を通じて状況を調査し、県議会としてどのような支援に向けてのアドバイスが出来るか、的確な判断が出来るために現地調査を実施したものである。
 
 小林村長や理事者の皆さん、藤村村会議長ほか議員の皆さん、稗田「王滝村の自律を考える村民の会」会長や一般村民の皆さん、などと意見交換を行った。主な意見交換会の骨子は次のとおりでした。
1 現在の財政危機に至るまでの経緯と村・議会がとってきた対応。
2 第三セクター「木曽御嶽観光(通称KK)」の経営実態。
3 スキー場庁内検討委員会の検討内容と結果、及び外部の専門家による検討委員会の検討内容と結果。
4 村民に対する情報開示とどのようなコンセンサスを取ってこられたか。
5 村の改善計画はあるのか。
6 村・議会・村民が一体となって現状を乗り切らなければならない状況の中で、なぜ今リコール運動しなければならないのか。問題解決への考えはあるのか。
 
 概ね以上のような意見交換が行われた。結論から言えば、村・議会・村民の一体性は全くない。再建計画等はこれからであり、各質問等の回答も明確ではなかった。村民は昨年約86%の人たちが周辺町村との合併に賛成をしてきたにもかかわらず、周辺町村から合併を受け入れてもらえず自立していかなければならない結果に驚き、今まで村や議会に対し全幅の信頼をして任せきりできた自分たちを反省し、村の実態を知ろうと立ち上がった。然し実態がなかなか明らかにならないばかりか、議会に対し不満不信感がつのってきた。というのが流れのようであった。村長も国は今回の市町村合併について、なぜ必要なのかもっと説明をし、財政が比較的悪い小規模町村の合併支援を明確にするべきだ。と何回も繰り返していたことが印象的であった。
 
 調査の段階で私たちも議会の考え方や対応の仕方など、本当に議会は村財政の立て直しを考えているのだろうかと、危機感さえ見受けられなかった。確かにスキー場経営により村財政を逼迫させていることは否めない事実であるが、それ以前に村の体制が「牧尾ダム」の残村補償事業等、多くの投資事業や将来を見詰めた歳出努力がなされず、そのことによって村財政を圧迫してきたことの反省と検証が行われていない。などと短時間ではあったが残念ながら現段階では、村だけでの自助努力で財政建て直しは無理であるといわざるを得ない状況であった。県も王滝村地域再生プロジェクトチームを編成し積極的に支援しているが、村の主体性を重視しながらも、それらの根本的な部分からアドバイスが必要となっているのではないだろうか。
 
 更に驚いたことに、第三セクターの「KK」に村が25%以上の出資をしているにもかかわらず、その社長が村会議員であること、設立当初から歴代の現職議長が担ってきていたということである。当然地方自治法では、議会が村からの出資団体に対し監査を実施することとなっている。厳しいチェックは当然行わなければならない。その団体の社長に議員が平気で(知っていたかどうかは分からないが)就任していること自身信じられないことである。
 いずれにしても、現実は王滝村の財政再建団体転落は免れない状況である。村も議会・村民一体となり完全な再建計画を立て直さなければならない。県議会としても協力は惜しむつもりはないが、まず村の意識の変革を強く望みたいものだ。県も小規模町村の将来をよく見極め、単に自律が好ましいのか検証し、禍根がのこらないようしっかりした指導と施策を立てていくべきであろう。