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会場を埋め尽くした「地方自治政策課題研修会」

 18日ウエルシティ長野(厚生年金会館)で「地方自治政策課題研修会」が開催された。県下各地から王滝村村長ほか・議会議員・市町村職員・県職員など、予想を大幅に超えて40市町村から185名が参加され、県議会議員を合わせ243名が会場を埋め尽くし、熱心に研修会が開催された。

この研修会は私が県会議員に当選してから毎年行われている。今年も「長野県議会議員研修会実行委員会」を組織し、全会派の協力を得て実施された。今回の研修会の開催を呼びかけた一人として、研修会の成功をうれしく思うと共に、協力してくれた県議会議員に感謝の気持ちを送りたい。私の地元からは北相木村議会が全員と、川上村議会議長が参加してくれた。しかしそのほかの町村からはゼロであったことは、今回の研修が直接各町村や町村議会にとっても、即参考になる内容だけにちょっと残念であった。
研修の順序によって簡単に触れてみたい。f135f136

① 議会制度改革の動向と「基本的計画を議会に諮る条例」の意義
講師 野村 稔氏 (元全国都道府県議会議長会調査部長)

 長い間、全国都道府県議長会で議会改革等を取り組んでこられただけに、実体験からのお話は納得したり、反省したり元気付けられたりで、あっという間に1時間40分がたってしまった。
議会と知事及び市町村長の立場は、お互いに知恵と知恵を県民や住民のために議論することである。政策のどこが住民のためによいのか、どうすればよいのかの知恵比べをすることだ。政策を戦わせることであり、対立することではない。といわれていた。我が県のように政策論議はさけ、関係のない話を延々と答弁の代わりに述べ、挙句の果ては議会の皆さんはどうしてお分かりにならないのか。と2項対立化をあおる情況では知恵比べにはならない。

 議会の調査権、特に自治法100条に掲げられている特別調査権は、時の知事や首長などの不始末等を特別調査権で質すことに使われているが、知事らの行為が間違ってはいないことを調査することも100条調査権の使い方でもある。結果的に疑問が残ったという結論でもよい、との解釈でもあった。

 継続審査となっている基本的計画を議会に諮る条例についても、長期計画など議会も責任もって未来につなげるためにも議決案件としていくべきであること。また、議会の権能として知事や首長のマニフェストを掲げて選挙戦を勝ち得た場合でも、二元代表制の制度の中で同じ選挙民から選出された議会も、ムリ・ムダ・などチェック機能をいかし修正変更させることも大切なことである。など6月定例会に向けて大いに参考になったと思う。

② 政策・施策・行政評価システムの構築―評価システムの構造と住民参加型政策・施策評価コミュニケーションシステム
  講師 関田 康慶氏 (東北大学大学院経済学部研究科教授・宮城県行政評価委員会副委員長兼政策評価部会長)
 
 パーポイントでステージのスクリーンに大きく映し出し、住民参加型の政策評価システムについて、宮城県での実践を通して議論の枠組みから、行政評価の目的を明確にして実施していかなければいけない。長野県の行政評価は結果をよいとした上で、成果を問うなど誘導的な面がある。と指摘をされていた。
 
 政策評価は形だけ取り繕うような、単に評価結果を発表するのでなく、本当に県民のための政策であったのか、財源配分は正しかったのか、など事前評価機能と事後評価機能の関連性を分析することが必要である。など行政評価・政策評価のあり方について考えを新たにさせられた。

③ 情報公開と説明責任について
  講師 村尾信尚氏 (関西学院大学教授・元三重県総務部長)
 
 前三重県の北川正恭知事に総務部長として仕え、「職員は上司を向いて仕事をしているから、県民を向いて仕事をするように指導をするように」といわれ、北川知事の粘り強いリーダーシップの下で、「納税者のための改革」に向けて陣頭指揮を執ってこられた、やはり実体験のお話は聴講者を堪能させてくれた。
 
 知事及び首長は部課長や職員に対し、明確な使命を与えることが、職員が納税者に対し説明責任ができることにつながることだ。地方自治体などによるサービスは、顧客である住民が税金を払う価値のあるものでなければならない。そのために「情報公開」は、行政サービスの費用を負担している住民の知る権利を確保し、公正で民主的な行政を進めるための原点である。さらに、情報はただ公開するだけでなく、事業の費用対効果を示すことができ、納税者が満足できる説明責任が大切である。と強調しておられた。
 
 一見当たり前のようなお話であるが、情報を隠し説明を拒み、委員会出席も拒否しているような県政運営の情況では、「情報公開と説明責任」は語れないと思う。口先で県民に理解させようとしても、同じ手法を繰り返せば県民も間違いを気づいてくる。何故か我が県の欺瞞的な県政運営が、大きくあぶりだされてきたように思えた。

 10時半から5時まで熱心に最後まで聴講された皆さんに心から感謝申し上げたい。今回の研修会は県議会議員のみならず、各市町村議会議員の皆さん、そして県職員や市町村職員の皆さんなど、必ずやそれぞれの立場で沢山得ることがあったと思う。お互いにお互いの立場で理解しあい、県民のために地域住民のために活かしていただければと願うものである。重ねてそれぞれの皆さんのご協力により盛会に開催できたことを感謝申し上げたい。