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川辺川ダムの五木村などを現調

 
 熊本県での2日目、九州新幹線の新八代~博多間の整備事業にとその事業に伴う熊本駅周辺整備事業についてと、川辺川ダムの現場を視察した。熊本駅周辺整備事業や周辺区間の新幹線整備事業は、膨大かつ困難な事業である。既存の在来線を止めることが出来ないため、いったん在来線を既存の場所の隣接地に一時仮線を設置し、その後既存の在来線あとに新幹線高架橋を建設し、高架橋の下に在来線を運行させる。

 更に一時仮線に使用した箇所に在来線の高架橋を建設し、在来線を切り替えしたあと新幹線を新幹線高架橋において営業開始するという、とても気が遠くなるような事業計画である。それらも着々と進んでいるが、熊本駅周辺の整備事業計画も地域住民と十分な調整を図られている。事業が大なり小なり困難はあるにしても進捗していることは、地域住民との協働によって事業が推進されていることに尽きる。口先だけでなく心から住民の意見を吸収し反映させようとしている。しかも県と熊本市が共同して整備事業を推進している。我が県では考えられないことである。しかしこの姿こそ自然体であり、無駄のない事業が進められることと思う。
 
 f144(五木村の集落のあった地域・ダム湖の下となる)
午後は川辺川ダム砂防事務所において、現地において五木村の集落移転先と移転前の情況を視察した。移転に係るまでその五木村までの区間の道路整備や、周辺危険箇所の整備など計画から約40年の年月がかかっている。ようやく五木村の集落集団移転も終わり、現在は中学校と高校の分校を建設するための造成工事にかかっていた。国土交通省が示した漁業補償契約案を、漁民の皆さんが否決したことにより、国土交通省は県収用委員会に土地の収容採決を申請したが、収用委員会は本年8月29日に申請の取り下げを行なった。現在40年を経過したため計画の申請をしなおす作業に入っている。たちまち申請が行なわれるが、地域住民にアンケートをとった結果約75%の皆さんがダムによる治水がよいと判断を下したことにより、今後はダム建設も順調に進められていくと予想がされている。

 f145(ダムサイトとなる箇所及びダム完成図)
ダムのサイトができる箇所も視察させてもらったが、さすがその周辺の河川を見る限り、またダムサイトが建設される箇所を見たときに、「これは自然がダムを呼んでいる」とある委員が口走った。一人として異議を問えず、思わずうなずいていた。周囲の山々も急峻であり過去の災害状況からしても、ダム建設はまさに必要であると思えるのであった。もちろん、利水計画もうなずけるものもあった。

 ここでも、ダムの云々より本当に治水・利水の必要性と、地域住民の安心安全を中心に、真剣に意見交換を重ねてきていることの大切さを知らされた。もちろんダム建設を反対している住民がいることも事実である。トップがトップだからこそ客観的な立場から物事を観察し、最大公約数に基づき住民に理解を求めることも、トップの役目でもあろうと改めて考えさせられた研修であった。