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議会が処理しやすい議案提案の努力をしたのか

 村井知事になり最初の臨時議会に向けて議会運営委員会が開催された。人事案件について議会から選出の監査委員の推薦については、県議会としては2月定例会で宮澤敏文議員を推薦し、現在も何ら変化のない状況において異論はなく提案されれば即決も可と委員会では合意した。

 副知事・公安委員会委員の人事案件については、人事案件だけに委員会付託もなく、本会議で質疑を行い委員会付託なしで即決の議事運営を示されたが、現在、どなたが提案されるのか分からない情況で即決はいかがか、との意見も出された。議長において本会議前までに各会派に予定人事案の氏名を提示するよう、知事に申し入れを行うことで委員会付託なしと決定した。本来は人事案件だからこそ議長から提案方法を進言するのでなく、知事から議会側にあらかじめ打診することが順当な手法ではないだろうか。

 側近職員も辞令を受けたばかりで遠慮があったのだろうか。やはり、素直に情況を知事に報告され、時には意見具申をすることによって、知事の思うとおりに議会へ提案がされ、知事の言うとおり議会が処理しやすいよう出来るのではないか。最初の議会だけに慎重に処していただきたいものである。

 高校の統廃合に関する議案についても、県教育委員会は大きな判断ミスをした。県教委は県議会を信じることが出来なかったのだろうか。基本的に県議会は高校改革を推進しなければならないことは承知している。ただ県教委の審議の過程や高校再編の手法に対し、地域住民や関係者の意見を十分聞きながら進めるべきと県議会は意見を言ってきていたはずである。しかし、県教委は地域住民の同意ができていないグループの高校まで議案として提出するよう知事に提案したのであろう。知事は県教委の意見を尊重しそのまま議案として提案してきたのである。

 知事は県教委の判断を尊重していくが、議案については議会が処理しやすいように議会に提案したい、と言っておられていた。県教委はその意味が理解されていなかったようである。知事は地元の合意が得られていない統廃合案は出さないで、合意が得られている統廃合案のみを提案すれば議会の同意は得られると判断していた。知事から県教委に具体的な名を上げて指示をすれば、独立した行政委員会へ知事の介入になる。したがって教育委員会はその分別の度量は分かるだろうと考えていたと思う。

 現在の条例では議会の同意を得なければならない。だから議会に提案すればあとは議会が判断すればよいということは論理としては成り立つ。これでは田中県政と同じ手法を繰り返しているにすぎない。問題は高校改革を限りなく近い年度内で円滑に推進していくためにどうするべきか。その為には一斉実施でなく年度が若干ずれても目標は達成できる方法は何か。そのための県教委としての判断基準はどうすれば議会と一致点が見出されるか。統廃合が必要であればあるほど政治的判断も考慮することも教育委員会として大切な行政判断でもあると思う。

 2グループだけ1年先送りした提案をして議会の判断を求められれば、現況の状況判断(私は判断基準を考えているが)で、地元合意が出来ていないと思われる統廃合案は原則同意できない、と判断せざるを得ない場合も出てきてしまうのではないだろうか。仮に議会が同意をしたとした場合、延長した1年の間に地元の判断に変化が出たらどうするのか。それでも1年後には統廃合の既成事実が議会が同意することによって出来ることになる。多部制・単位制や総合学科制対象校を1年先延ばしすることと根本的に異なる問題であろう。

 いずれにしても本日の議運で提出議案等が示された段階で、結論付けるような判断は避けるが、残念ながら県教委も熟慮と言うより大人の判断が出来なかったことが悔やまれる。今回の臨時議会は3日間と言えども大きな重圧と責任を背負った議会となる。拙速で短絡的な結論を急がず、十分慎重に議論を尽くして結論を出すことが県民の理解を得られることになると思う。