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2日目 濃密な宮城県での視察

 県外視察2日目、9時から宮城県庁で小児救急電話相談事業を取り組む、宮城県の小児医療対策について視察をした。「こども休日夜間安心コール」はようやく県民に知り渡り、利用度が多くなったとのことである。核家族化が進み経験のある親と別に住む傾向にあり、夜間等こどもの病気等に即応できない若い夫婦の心配を少なくしている。

 事業主体は県であるが医師会に業務委託している。医師会では看護師2名を雇用し対応している。長野県でも今年度から実施予定となっているが、小児を持つ保護者の不安解消に期待されている。
 また、医師確保対策では宮城県独自の事業を行なっていた。「ドクターバンク事業」などは、3年を1単位期間とし、原則として2単位期間は病院勤務をすることとなっている。1単位期間中2年間は自治体病院に勤務することとなっており、1年間は有給研修が可能となっている。優遇待遇に対しても既存の医師からのクレームは今のところないとのことである。1年に5人を目標にしている。

 宮城県立こども病院では、設置されている「総合診療科」の役割について主に視察をした。担当医局部長の説明によると、訪れる小児は複数の疾患を持っている場合が多いため、総合診療科ではコーディネーター的役割をしている。総じて、病院の窓口的役目でもあると説明された。心配されている院内感染については、感染症患者については隔離すれば問題は解消される。県内の病院からの紹介患者がほとんどのため、あらかじめ対応が出来るとのことである。また、緊急の場合は総合診療科を経てから治療にあたるので、感染症の患者に対しては特に問題はないとの答えであった。

 ただし、外来(一般診療)を受けると、初診だけで他の病院に戻らず、どうしても最後まで受けることになるケースが多く、高度専門医療を要する患者への診療に影響は出るとのことであった。県立こども病院の一般診療導入については、メリット・デメリット両面があり、まだまだ研究の余地ありとの感じである。やはり大いになる議論が必要であろう。

 その他、知的障害者入所施設「ひかり苑」を視察した。この施設は主に自閉症の人たちが入所されていた。自閉症の人は精神異常者や、単なる知的障害者と違って、生まれながらの脳障害はあるものの、自尊心のような意識を持っているという。そのため、ここの現状に合わせてステップを踏みながら、自立の取り組みを行なえば本人も生き生きしてくると説明されていた。ここの施設は 自閉症の子を持つ親の会が中心に設立されたそうである。私も自閉症に対する考え方を根本から改めさせられた視察であった。今までの浅はかな知識に赤面の至りである。やはり福祉・医療・健康の世界は奥深いものと改めて知らされた。