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佐久総合病院、今後に期待

 8日 佐久総合病院の再構築問題に係る三者協議が、知事の裁定案で合意され、懸案であった土地問題が解決し、病院再構築が一歩前進したことは好ましいことである。裁定案は次のようになっている。①厚生連は、土地利用上の政策的・法的問題を解決するための手順を踏まずに、当該土地(ツガミ跡地)を取得したことに対する「お詫び」及び佐久市に対する「始末書」を提出するものとする。 ②厚生連は、臼田に残る本院機能について、臼田地区住民に、より具体的に説明し、不安を解消していくものとする。 ③基幹医療センターの建設は、まずツガミ跡地を候補地とし、佐久市及び厚生連は、所要の手続きに入るものとする。 ④佐久病院の再構築については、三者が協力して対応していくこととする。

 私は昨年の今頃、農村医学発祥の地でもあり、南佐久郡においても大きな影響もあるため、早い解決に奔走していた柳田清二県議とともに、県厚生連を尋ねM専務理事や担当理事さんと膝を交えて話し合った。「県からの助言書に基づき、計画構想他佐久市と協議を進めるべきだ」など提言させていただいた。お話をお聞きして「佐久市と明確な協議をし合意を得ていない」と感じざるを得なかった。「どちらが正しい主張かは別にして、ここは厚生連から佐久市に頭を下げれば解決できる問題ではないか。早急にお詫びに行くべきだ」と申し上げた経緯がある。そのとき意地を張らないでいれば、もっと早く解決に結びついたのではないかと思う。特に一番やってはいけない「署名行動」だけは避けられたものと残念でならない。

 解決した今、過去のことは色々ぶり返したくはないが、今後長野県にとっても佐久地域全体にとっても、重要な中核病院として地域医療を担っていただくために、農村医学の基礎を作られた若月俊一初代院長の「農民とともに」の精神を思い浮かべ、原点に戻って病院の再構築をしていただきたいと願うものである。決して駅に近いツガミ跡地だから研修医や良い医師が集まると言う、少なくとも誤った考えは捨てていただきたい。どのような辺鄙な場所であろうとも病院の位置や建物のよさでなく「中身」、いわゆる病院の確かな方向を示す理念と使命感が大切であり、その「中身」に医師の皆さんは惚れてくるのだということも忘れてはならないと思う。 

 長野県の中核病院として重要な医療を担う医療機関であり、今回の合意にあたり佐久市及び厚生連の判断に、まず経緯と感謝を申しあげたい。また、仲介の県において粘り強く合意まで導いたことにご苦労様と申し上げたい。何よりもこの病院問題がこの4月に行われる市長選挙前に解決できたことは、今後の佐久総合病院の再構築に向けて、また佐久市にとっても最もプラスに働くものと思う。いずれにしても、臼田地区の皆さんへしっかりした説明するなど、多くの課題は残されているが、佐久総合病院の新しい門出に期待したい。