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正義と政治**「日本郵政」問題に思う**

【私の意見】
 5日 日本郵政の西川善文社長再任問題で鳩山総務大臣は、所管大臣として許認可権を行使して認可しないと明言し、閣内はもとより自民党や日本郵政関係者を困惑させているばかりか、国民の皆さんをいたずらに惑わせていると思う。私たちは報道のみにより知るだけであるが、政府の時の総務大臣としての思量・発言・振る舞いとして、いかがであろうかと思える節がある。

 「簡保の宿の売却問題」や障害者団体向けの割引制度の悪用したとされる「郵便法違反問題」については、私たちも疑問や不審に思うことは当然である。これらの問題解決について徹底的に原因究明し、民営化となった日本郵政の健全経営に向けた取組みや制度の改善に努めるべきと思う。簡保の宿問題も売却予定者の決定経緯に問題があるが、売却予定価格は将来の日本郵政の経営を考慮しての手段であると思う。経営者としての判断は決して間違っていないと思う。むしろ、売却をしなければならない「無駄な施設」をつくったのは、西川社長ではなく旧郵政省である。制度の悪用を認可したのも旧郵政省の職員である。問題の根本をしっかり整理して、大臣としての発言をしていただきたいものである。

 

 民営化して3年目、経営者として色々な経験を踏んできたといえども、超大型の「日本郵政」の善悪両面?、などを洗い出し経営改善を図ることはは至難の業であると思う。しかし経営改善の過程で出た問題の非は則改め、次なる改善に即決し前進させる。そのことができるのが民営の強みでもある。いわば、これからが経営者としての本領が発揮されるときではないか。

 鳩山総務大臣が西川社長を更迭するために、大臣を辞しても認可しないと主張している。「信念に基づいて、正義のため」というならば、国が行っている多くの事業については、「正義のため」で立ち向かわなくなってしまう事例はいくつか出てくると思う。そのつど代表者や経営者を更迭していくのか。法令順守や悪事を見逃せといっているのではない。為政者は全ての課題の改善に向けて全力・全神経を傾注するべきであるが、時に一歩退きその経過や流れを的確に把握することも必要ではないだろうか。「正義」を嵩に政道を誤ってはならないと思うがいかがだろうか。政治家こそは「正義」に反すれば躊躇なく自ら退くべき勇気も必要であろうが・・・。

 民間企業は政管よりスピードと弾力性がある。とは言え、時間を掛けなければならない課題もある。豊富な経験のある民間銀行の頭取をされた西川社長に、日本郵政というビッグ会社の経営改善に対し、もう少し時間を与えてやったらいかがだろうか。鳩山総務大臣は、今、ことさら誇大とも思える政治問題にするべき時であろうか。むしろ、政府の一閣僚として未曾有の経済危機等、政府として一致団結して取り組むべき課題は山積しているはずである。

 結果が良いか悪いとかに関わらず郵政を民営化にしたことは現実の姿である。民間経営者に任せたなら、もう少し民間の力に託しても良いのではないか。都合の良いときだけ民営化といいながら、自分の信念だからといって、一つの企業行動だけを取り上げ、それが「正義のために許せない」として政治が口を挟むのはいただけない。ここは冷静な判断が求められるときである。麻生首相こそ、自分の政治的思いが元首相と異なろうが国政の一貫性を保ち、国民のために慎重な判断をしながらも、時にスピードをもってこれらの問題解決のためにも速やかに決断するなど、国民にとって信頼が得られる、強いリーダーシップをとっていただきたいものである。現状の麻生首相の会見や振る舞いでは国民の信頼を得ることはできないと思おう。