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第2弾:日本自治創造学会研究会の報告

活動報告 

 少し遅れたが、第1回日本自治創造学会研究会のご報告をしたい。ちょっと長くなるが最後まで目を通していただきたい。
18日 今日は三つの分科会に別れ、それぞれの分科会で2名の人から事例発表が行われ、意見交換会が行われた。私は第1分科会「再生と自立への地域づくり」に参加した。分科会のあと全体会議で統括が行われ、午後はパネルディスカッション「日本を変える、自治体を変える ~地方からの挑戦~」が行われた。

 初日の講演では、佐々木信夫先生は、これからは首長と議会と単なる議論だけではいけない。首長とともに議会も積極的に提案することが必要だ。そのために、理事者側に比して議会事務局職員が手薄な議会は、周辺議会とともにサポート集団をつくることが有効だと強調された。

 逢坂誠二(内閣総理大臣補佐官)衆議院議員による講演は、「わが国の地域主権改革」と題してであった。自治は民主主義の学校だ。自治を考えることは国家を考えることでもある。自治がしっかりしていなければ国は良くならない。と語った後は主に鳩山政権の政策についての説明が行われたが、納得できる内容もあったが、言い訳と思えるような説明もあった。

 続いて御厨貴(みくりや たかし)東大教授の講演は、鳩山政権の問題点について、自民党の本質的歴史と問題点について、それぞれ分かりやすく話された。鳩山政権の問題点については、「決めると言うことができないで、決まったということも曖昧だ。決定のプロセスがない」。更に、「止めることはできたが、つくる事はできない。止めてもそのままという状態だ」と厳しかった。自民党は「暗黙的によい施策は持っていたが出し切れていなかった。」と党内事情の複雑さを読み取れることができた。また、官僚については、現在の官僚は惑い、あきらめ、失望している。官僚が決めても政治(政務三役)が決めない。など、中々両党にとっても辛口の話が多かった。

 講演では特に戦後の自民党の歴史の中で、常に「戦後と憲法」問題が陰に陽に時代背景にあったことを語られた。ただ、今後の人材育成の必要性について語ったとき、官僚も政治家も「これからは歴史(日本史)を知らない人が出てくる」歴史を知らないで成人になる人をどうするかが課題である。日本の近代史をしっかり学んでもらいたいと強調されたが、全く同感である。

 全体討議では各分科会の報告がなされたが、いずれの分科会も熱心に日本の再生・地方自治の創造を真剣に討議され、地方からの挑戦がいかに必要か学ぶことができた。第2分科会のコーディネーターを努められた金井利之先生(東京大学教授)は、国民は政権交代すると世の中が良くなると思っていた。しかし、この国の政権はどの政党もできないと言うことがわかった。先生は、運転手(首相)を変えても運転できる人はいない。国からこの国は変えられないから、地方の自治体が努力して実践していかなければならない、とも提言された。更に、国は能力がないから分権しなければならないが、能力のない人たちが制度を作らなければならないから大変である。いずれにしても、日本の少子化はこれからもっと進んでいく。そのためにも、今からその対策を真剣に考えていく必要がある。とも言われた。

 最後のパネルディスカッションのなかで、地方自治体の議会はどう変わるのか、変わるべきかについても討論された。地方議員は地方の(自治体の)根本問題の解決努力よりも、利益誘導に力を入れたほうが良いという考えになっている。この状況では変わらない。議会は最高の意思決定機関であるという自覚を持って、住民のサービスに繋がる施策を、ひとりでもよいから訴え続け、目に見える努力をすることだ。そして住民に分かりやすい夢を描いていただきたいと結ばれた。繰り返しになるが、だからこそ地方も国も「議員」がしっかりした議論を展開し、時の政権(国も地方も)が誤りのないよう役目を果たさなければならいことを学ぶことができた。