現在位置:ホーム»としみつTime'sトップ»記事別ページ

リニア中央新幹線の中間駅

 19日 リニア中央新幹線はJR東海からCルートと発表され、県内中間駅の設置場所について論議が活発になっている。南信州広域連合では、JR東海が配慮書で示す郊外型の駅位置に対して、JR飯田駅併設がベストと強調されている。その上に、中間駅位置をめぐる同社との主張の違いについて、広域連合長でもある牧野市長は、国や県に対し「どう認識し、考えるか」と述べ、県に調整を願う姿勢を示している。

 リニア中央新幹線のルート問題については、関係地域はもとより県議会においても活発な議論が展開されてきた。一時は県議の間でつかみ合いの喧嘩になりそうな、感情むき出しの険悪な情況になったこともあった。長野県では諏訪市・松本市といった中信地域にメリットの見込める伊那谷ルート(Bルート)で建設されることを軸とし、他の地域にも配慮した県内に複数の駅を設置することなどを強く要求していた。Cルート案側はそのような県全体を配慮した姿勢は見せず、あくまでも飯田駅周辺駅を含め推進をされていた。

 その後、当時の村井知事もそれぞれの地域の意見を配慮して、あえてこれまでのようなBルート案での建設を押す意見を控え「我々は専門家ではない。ルートをこうしてくれと言う立場にない。きちんとした見解が出れば、関係者の理解が進む」と述べるなど、あくまで専門的な検知者に更なる納得のできる材料の提示を求め、それらが示した案を容認するような方向を示した。

 ルート案をみる限り誰が見てもCルート案のほうが自然に見え妥当性があった。しかし長野県全体の発展を考えたときに、ルートが決定しない情況においては、当然ながら県が意思決定してきたルートを推進することは間違っていなかったと思う。ここにきて、JR東海がルート案を発表し、リニア中央新幹線計画の県内分の環境配慮書を提示し、事実上のルートが決定したことになった。推進してきたお互いの考え方、活動の方針も仕切り直ししてもよいのではないか。

 Cルート決定後も、南信州広域連合が飯田駅周辺をあくまでも主張されていることも理解できないこともないが、実際に飯田駅周辺に新駅の建設地が確保できるのだろうか。また、もう少し県全体のことを考慮して、郊外型設置案も真剣に視野に入れて検討するべきではないだろうか。Bルートを推進してきた地域はルートが決定した現在、リニア新駅に向けての道路・鉄道のアクセス整備の要望に切り替えてきている。妥当な考えだと思う。いつまでもエゴ的なごり押しは県全体から見てよい感触を受けるものではない。更には、ルート決定前は県が調整に入っても、全くCルート一本で聞く耳を持たなかったCルート推進側は、今になって県に調整に入ってもらうということは如何なものだろうか。ここはもう少し冷静に考え、長野県全体を考えた推進活動を行っていただきたいものである。