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阿部知事就任2年目を迎え方向を誤らないよう願いたい

 1日 阿部知事が就任して2年目のスタートの日だ。県内に関係するマスコミは「阿部知事1年の実績評価と今後について」特集し論評が掲載されている。どこのマスコミも共通している点も多かった。この1年間は政策の種まきのため成果は見えないことなど理解できるが、知事がどんな県の将来像を描いているのかがはっきりしない、と言う点だ。私も何回か考えを述べてきたが、阿部知事はしっかり県内を動き回っているが、何故か心に響かないものがある。自信を持って長野県の将来をこうしたい。と言う意気込みと言うかメッセージが伝わってこない。

 菅前総理がいくつもの会を設置し検討させたように、阿部知事も同様な県政運営の仕方である。設置した会議は菅前総理もそうであったが、目指すべき方向が明確でないために、議論が白熱せずにそれぞれの委員の思いを、出し合っているだけに受け止められ、問題の解決に至っていない。幅広い識者や県民の意見を聞こうとする姿勢は否とするものではないが、自分自身の確たる長野県の将来を建設する政策を持ち合わせていないのではないかと思えてならない。信州型事業仕分けも目標目的が曖昧のため、県職員による事務事業評価・県の監査委員会の監査・県議会チェックなど、幾重チェックに重ねてと思える事業で、目標目的が曖昧の事業仕分けなる事業はムダと言わざるを得ない。

 県短大の4年制問題も、長野県ばかりでなく全国的に少子化時代を迎え、各市町村では小中学校の統合を、県は高校の統廃合を余儀なくされ、その計画も実行し始めている。そんな環境背景の中でどのような特徴ある大学を目指すのか。長野県の産業にどのように連携が図られ県民益が得られるのか。そのことによって学生の確保が可能となるのか。将来県の財政負担を強いることになり、県民の多岐にわたる要望に応えるために支障は出ないか。課題は山積しているのに四年制化を容認した。県民のためでなく自分の次なる県政担当を目指してか、などと失礼ながら穿った見方もできる。

 更には、先日発表された来年度予算編成の考え方で、「分権枠」は拡大解釈すれば理解できないわけでもない。県の財政が潤沢でないときに「知事枠」は全く理解できない。そもそも県予算の提出者は知事であるはずだ。「知事枠」は自ら差配できる強権政治につながるものであり容認できるものではない。その必要性があるのだろうか。いずれにしても、県政課題は多い。県民が等しく産業経済・生活文化が享有できる長野県づくりのために、阿部知事も就任2年目を迎え長野県の将来に向けて明確な方針を示し、方向を誤らないよう願いたいものである。県議会こそが県民にとっての砦である。そのためにも県議会はチェック機能を存分に果たしていただきたいものである。