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動き出した選挙制度改革に思う

   22日 10月に入り色々なイベントが開催され参加した。つい「としみつタイムズ」がおろそかになってしまった。この間にこのブログに訪れてくれた皆さんにお詫び申し上げたい。

 橋本大阪府知事が遂に知事を辞任し大阪市長選挙に挑戦すると正式に発表された。6日に考えを述べたばかりであるが非常に危険きわまる行為であり、地方自治ガバナンスの根幹を問われる行為であると思う。橋本知事は民主主義のルールに則って市民の判断を仰ぎ「大阪都構想」を実現すると言う。それも確かに間違ってはいないが、平松大阪市長の言う「何でもかんでも実現するために手法手段も考えない強引なやり方は、むしろ民主政治を損なう」と言われているのも理にかなっていると思う。

 私はルール的に合法的であっても、大阪府のガバナーとして大阪府民、大阪市民、堺市民、多くの広域自治体関係者に、地道に理解を求める努力が必要であると考える。それだけ地方自治の制度を改革する上で重要な事案だからである。「大阪都」への改革構想は決してすべて否定するものでなく、むしろもっと議論を深めるべき点もあるだけに残念である。大阪市民がどう判断されるか注目したい。現況では注目するしかすべがない。

 国ではようやく選挙制度改正に向けて動きが見え始めた。最高裁は現況においての選挙制度を違憲との判断を下した。いわゆる「一票の格差」問題である。私は最高裁の判断に疑問を持つ一人である。確かに人口集中都県と過疎化が進む県において当選者の得票数は違いが明確であることは理解できる。しかし、本当に人口と得票率だけで機械的に判断してよいのだろうか。私は些か腑に落ちないところである。

 人口が少ない地方は、人口減少問題は深刻である。地方では自然的減少もあるが、都会地に学び職を求める若者の流出などの社会的減少も忘れてはならない。その若者の大多数は、地方に戻りたくも働く場所もなく、やむを得ず都会地に生活の基盤を置かざるを得ないのである。地方では老いた親など高齢者が多くなり、その高齢者の医療・介護・福祉など国も制度的に分担しているが、地方は財政負担にあわせて人的負担もおろそかではない。地方に住む人達は、そのことが地方で生活する者として当然の義務と、現実をあきらめでなく、前向きに捉えている者も少なくない。そればかりではなく、水環境をはじめとする生活の基や、CO2環境などと、都会地の生活や企業活動に貢献している地方の懸命な努力も忘れてはならない。政治家も地方出身者といいながらも多くは都会に居を構えている政治家も多い。本当に地方の実態を把握して政治が進められていかれるのか心配である。

 私はある程度の「一票の格差」はやむを得ないと思う。過疎が進む地方を知り共に歩める政治家こそ必要になる時代を迎えていると思う。都会と違って、広い選挙区の地域と自然を真剣に考えてくれる国会議員も必要ではないだろうか。「一票の格差」問題を前提に考えれば、おのずと地方から選出される国会議員は少なくなることは必至である。いや、人口集中都県の議員は増加の一途ととなり、人口減少が続く県はゼロになる可能性も出てくる。選挙制度を議論する場合、広い地域も考慮した議論をしていただきたいものである。このことは、長野県を含む地方の県議会の選挙制度を論じる際も同じことが言えると思うが、いかがだろうか。

 更に気になることは、選挙制度を審議しようとする国会の各委員は「我が党重視」の発言が多い。政党政治下において政党の拡大と維持を考えれば分からないわけでもないが、ここはわが身でなく国民本位の原点に戻って議論していただきたいものである。