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秋の風物詩「山のキノコ採り」に、待った?

  27日 朝の新聞・テレビで「長野県佐久市の野生キノコからセシウム検出」のニュースが全国に流された。秋のキノコとりは田舎の人達にとっては楽しみの風物詩である。今年は特に天候不順によりキノコは例年になく採れない。それでも山に登り少し出ている食用キノコを採り、晩酌のつまみや煮込みうどんに入れ、秋の味覚を楽しんでいる。それだけに、今朝のニュースの取り扱いはショッキングな出来事となった。

 「長野県は26日、同県佐久市の山中で24日採取された野生キノコ「チャナメツムタケ」から、国の暫定規制値(1キロ・グラム当たり500ベクレル)を超える1320ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。」更に、「県は、同市と隣接4市町に野生キノコの採取や出荷、摂取の自粛を呼びかけている。」と言うニュース内容である。数字を見る限り約3倍の数値で驚きである。

 私も妻に誘われ先週の日曜日にご近所の人達とキノコ採りに出かけた。ニュースにあった「チャナメツムタケ」も採り、早速夕飯で美味しくいただいた。山の幸だけに、この次いつこの美味しい「チャナメツムタケ」を採れるか分からないだけに十分味わいながら食べたものである。ニュースを見て疑問に思ったことは、「暫定規制値」と「ベクレル」と言う言葉の意味と、一般的な危険的理解度と言いうか解釈である。ネットで調べてみた。

暫定規制値とは
 放射性物質を含む食品などについて、日本人の平均的な摂取量を1年間、毎日食べ続けたとしても、健康に害が出ることがないとされる放射線量の数値。食品衛生法に、食品の放射能汚染を規制する基準がないため、厚生労働省は、原子力安全委員会が策定していた「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定的な規制値として採用した。ただ、食品安全委員会は恒久的な規制値の策定について今後検討が必要としている。

ベクレルとは
 1秒間に放射線を出して崩壊する放射性物質の数。土壌や食物、水などに含まれる放射性物質の量を調べる時などに使う。

 ますます分からなくなってきた。「野生キノコの採取や出荷、摂取の自粛」と呼びかけているが、採取するキノコの量や食する量は微々たるものである。しかも、毎日は食べるだけの野生キノコの量は限られている。どれだけ食べれば危険なのか。ゆでて大根オロシと食べるのは3~4本、煮込みうどんに入れるキノコは20本くらいかである。しかもキノコのシーズンに食べることができても2~3回である。これでも体に危険が迫ると言うのだろうか。きちんと説明して頂かないとただ混乱するのみである。

 行政の立場からしてみれば、少しでも危険と思われることは、事前に注意を促さなければならないことは理解できる。また、危険情報は発してもらわなければならない。ただ日常生活を営む上で、放射性物質・放射線量など、人が受けて影響する値を、もっと国民に分かりやすく正確に知らせるべきである。国が示す情報発信情況によれば、私達は日本の国のどこで生活をすればよいのか、何を食すればよいのか迷ってしまう。国民は一層不安に陥るばかりである。

 楽しみに待っていた秋の味覚である「野生キノコ」、ここまでは大丈夫だと言う情報発信はやはり無理のことだろうか。長野県の長い冬が過ぎれば「春の山菜取り」のシーズンになる。同じ繰り返しとならないよう、食しても危険性がないとする許容値を早く見出し、日本の文化でもある春夏秋冬の「山の幸」の採取と、山の味覚を味わえるよう望みたいが、放射能に無知な私たちにも納得いくような見解を示していただきたいと願いたいが、やはり我が儘な言い分だろうか。